2022年3月に、脳腫瘍(髄膜腫グレード2)で開頭手術をしました。
こちらにたどり着かれた方、
ご自分か、大切な方が開頭手術をお控えなのでしょうか。
怖いですね。不安ですね。私もとても怖かったです。
でも!!
私は元気です!!!
仕事もしてます。家事もしてます。子どもたちのお弁当も作ります。
車の運転もしています。
脳腫瘍だと診断された時、家族の事、身体の事、お金の事、これからの生活の事、
不安だらけでした。
開頭手術までの流れ、術後の経過、体調の変化など、
これから開頭手術に立ち向かっていく方々に、少しでもお役に立てればと、
私の体験を残すことにしました。
私もまだ経過観察中です。一緒に頑張りましょう!
はじめに
私は医療従事者ではありません。
全くの素人です。ただの患者です。
また、医学は日々進歩しています。
あくまでも、私の場合の私の体験を綴っています。
主治医の先生やご家族としっかり相談して
納得のいく治療をお受け下さいね。
開頭手術前〜現在(術後1年)に至るまで
手術前から入院まで
19年10月 右目に異変を感じて近所の眼科へ。
「老化じゃないですかね〜?」と言われる。
20年11月 右目の視力が徐々に落ちていく。別の眼科へ。
「何ともありません」と言われる。
21年10月 もう一度近所の眼科へ。
前回はやらなかった視野検査で、視野が欠けていることがわかる。
大学病院を紹介される。
21年10月 単純MRIの撮影で脳腫瘍(髄膜腫)と診断される。
21年11月 より詳しく検査をするため、造影MRIを撮る。
21年12月 造影MRIにて、脳腫瘍(髄膜腫)と血管腫、
両方の可能性があるとのことで、
脳血管造影(脳アンギオ)の検査をすることになる。
21年12月 胸部と頭部のレントゲン撮影
21年12月 脳血管造影(脳アンギオ)のため3日間の検査入院。
検査の結果、脳腫瘍(髄膜腫)であることがはっきりする。
手術をしなければ、ある日突然失明する可能性もあると告げられ手術を決意する。
22年1月 全身麻酔の説明を受ける。
22年3月 手術中の大量出血に備えて、2回に分けて貯血をする。
(貯血とは自分の血液を自分に輸血できるように準備することです)
22年3月 入院・手術
手術〜自室に戻るまで
上:前頭側頭開頭
下:両側前頭開頭
私は「右前床突起部髄膜腫」で、上の「前頭側頭開頭」を
右側で行いました。
額の真ん中辺りから、右耳の上辺りまで切開しています。
髪は切らなくても大丈夫でした。
麻酔の間に、切開するところだけを少し剃られたようですが、
そこ以外はそのままでした。
入院が10日から14日。自宅療養1ヶ月で仕事に復帰する人が多いとの事でした。
手術当日、スタスタ自分で歩いて手術室へ。
全身麻酔。
「眠くなるお薬入れますね」と言われて、
「はい」と返事をしたかどうかくらいで意識がなくなる。
朝9時から約12時間の手術。
(最初は8時間の予定でしたが、結構延びました。)
麻酔から醒めて一度吐く。
(入院中吐いたのはこの一回だけでした)
待機していてくれた旦那様と言葉を交わす。
(この時点ではまだ意識朦朧です)
ナースステーションのすぐ隣の部屋で寝たまま朝まで過ごす。
だんだん意識がはっきりしてきて、看護師さんと会話ができるように。
寝たままの姿勢が辛い。ずっと寝ていたせいか背中が痛い。ほとんど眠れず。
(酸素マスクや点滴、導尿の管など付いていて、楽な姿勢がとれず、
思うように寝返りができませんでした。)
手術箇所の痛みより、起き上がれないのが辛い。
(先生の許可があるまで、起き上がってはいけないと言われました。)
翌朝、「自分で歩いてトイレに行けそうなら、導尿の管抜けますよ」
と言われて、とにかく起き上がりたくて、管を抜いてもらって意地でトイレに行く。
トイレに行って自室に戻る。
自室に戻ってから退院まで
13日間の入院でした。
偏頭痛のような痛みがあり、術後から10日間ほど、ほぼ毎日痛み止めをもらう。
(開頭した部分は、思ったより痛くありませんでした)
術後の翌日からから顔が腫れてきて、6日目くらいまで、
朝腫れて夕方は引いてくるのを繰り返す。
6日目くらいから顔の腫れは引いてきたが、
こめかみに水が溜まったようなぶよぶよした腫れが残る。
手術の翌日から発熱。退院の日までずっと微熱あり。
口を開ける筋肉の近くを切開したので、口を開けると痛む。
(これは最近(術後1年)やっと良くなってきました。結構長い間痛かったです)
手術翌日
ほぼ寝て過ごす。
痛み止めのおかげで、じっとしていれば痛みはそうでもない。
(帝王切開のほうが痛かったかも)
MRIを撮る。
右目の辺りが腫れる。
家族とLINEをする。
頭の中で、しずくがポタッポタッと落ちているような音がする。
(先生に聞いたら、「そういう人もいる」との事。ポタポタ音はいつの間にか聞こえなくなってました。多分、4日目5日目くらいには聞こえなくなった。)
2日目
右目周辺が、目が開かないくらい腫れる。
食欲は全く無かったが、「病院のご飯が半分食べられたら点滴抜いてもいいよ」と言われて、
意地で半分食べて点滴を抜いてもらう。
口を開ける筋肉を切開したので、口を開けるとこめかみの辺りが痛む。飲食がしにくい。
トイレや歯磨きなどで動くと疲れる。
3日目
看護師さんに手伝ってもらって自分でシャンプーをする。
(怖くて、なでなでシャンプーしました。清潔にしないと感染症になるそうです)
思ったほど痛くなかった。
両目の辺りとも腫れてくる。
病院の洗濯機で洗濯をする。
4日目
朝顔が腫れて、夕方はマシになる事に気付く。
頬骨の下辺りが、殴られたような黄色になる。
筋力をつけるために、なるべく座ったり歩くように言われる。
5日目
表面の傷の痛みはほぼ無くなる。
頭の骨を開けた辺りには鈍痛があることも。
6日目
顔の腫れが引いてくる。
頭の傷を表面を留めていた医療用ホッチキスの針を半分抜く。
後頭部に、手術時に頭を固定するための器具を付けていた傷が2箇所あり、
そこのホッチキスの針もこの時に抜く。
7日目〜10日目
元気だけど、右側のこめかみの腫れと微熱が続く。
11日目
ホッチキスの針を全部抜く。
抜くのは痛くなかったが、抜く前の消毒がしみた。
微熱とこめかみの腫れが続く。
12日目
微熱とこめかみの腫れが続き、感染症疑いのためCTを撮るが異常なし。
13日目
退院。
摘出した腫瘍が、病理検査の結果「グレード2」と告げられる。
(グレード1の「良性」と比べて再発率が高い)
経過観察の結果によって、ガンマナイフなどの使用を示唆される。
(術後1年、再発はしていません。ガンマナイフも使用していません)
車の運転、自転車の運転をしばらく控えるように言われる。
運転の再開には、病院の先生ではなく、免許センター(警察)の許可が必要。
(開頭手術後、てんかんになる人がいるのだそうです。)
激しい運動を控えるように言われる。
こめかみのぶよぶよした腫れは、退院後しばらく引きませんでした。
(いつ頃引いたかは覚えていませんが、術後3ヶ月の経過観察には引いていたと思います)
ぶよぶよの腫れが引いた後、右のこめかみは少し陥没しました。
(髪で隠せる程度です。)
手術しても視力は戻りませんでした。
視神経というのは一度痛むと戻らないそうです。
症状が出始めてから、脳腫瘍(髄膜腫)だと判断されるまでに時間がかかり、
視神経が腫瘍に圧迫され続けたからだそうです。
退院後〜術後1年まで
開頭部分は感覚が鈍くなってしまい、かゆみを感じて頭を掻いても、
ヘルメットの上から掻いているような感覚。
術後1年で、完全ではないですが感覚は戻ってきています。
(先生に言ったら「あるある」のようです。逆に敏感になる人もいるとか)
開頭部分は、触った所と違う所も反応する感覚がある。
(これ、上手く言えないんですけど、コップの蓋の端っこを押さえると、
反対側が持ち上がるような感覚です。触ってない所が反応する感じ)
これは1年経っても変わりません。
退院後2週間
最初の経過観察。血液検査。
1ヶ月の自宅療養後の仕事に復帰に「何事もなければ」と許可が出る。
退院後1ヶ月
一通りの家事をする。
退院後1ヶ月半
仕事に復帰
退院後3ヶ月
経過観察。造影MRI。
海・温泉・プール・頭髪のカラーリングに許可が出る。
退院後6ヶ月
美容院で頭皮マッサージされたら痛む。
(押えたら痛いところがある感じ。頭皮マッサージはまだ早かったようです)
退院後8ヶ月
車の運転再開。
(これは自分の判断で、術後半年ほど様子を見たからです。
運転の再開を急がれる方は、病院の先生と警察に
相談されたら良いと思います)
退院後9ヶ月
経過観察。造影MRI。
今の所再発などはありません。
残念ながら視力は戻っていません。
(矯正視力で左1.2 右0・2)
入院費はどのくらい?
入院13日間。
大部屋。
病院の寝間着を借りました。
手術室費、入院中検査費、込み込みで
約37万円でした。
まとめ
入院費は約37万円でした。
退院後1ヶ月半で仕事に復帰しました。
退院後8ヶ月で運転を再開しました。
術後1年の現在、ほぼ変わりなく日常生活を送っていますが
視力は戻っていません。
これから開頭手術を控えてる皆さん、
私も経過観察中です。
再発するかもしれません。
でも、元気です!!!
一緒に頑張りましょう!
最後までお読み頂いてありがとうございました!
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